『世界で最も賞賛される企業 2013』が発表された。この調査はヘイグループとフォーチュン誌とが共同で運営し、今年で16回目を迎える。最大の特徴は、グローバル企業の経営陣が評価に参加し、企業のこれからが見えることだ。
3月のはじめは、世界規模の企業にとっては、何となくそわそわする季節である。アメリカでもヨーロッパでも、厳しい冬が終わりをつげ、日々春めいてくる時期だが、そわそわするのはそのせいではない。
一橋大学社会学部卒業、スタンフォード大学コミュニケーション学部修士課程修了。日本とアメリカで、出版に従事。カリフォルニアとニューヨークに合計12年滞在。講談社アメリカ副社長を経て2000年に帰国。現在は、ヘイグループでマーケティング担当プリンシパル。主な著書に『世界で最も賞賛される人事』(編著、日本実業出版社)、『グローバル人事 課題と現実』(編著、日本経団連出版)などがある。
有力ビジネス誌「フォーチュン」が発表する、「世界賞賛企業調査」で、今年は自社が何位にランクされるかが気になるからである。今年2013年は、2月28日(アメリカ時間)にオンラインでまず発表され、ついで3月18日号のフォーチュン本誌でその全容が明らかになった。ずいぶん間が空いているように聞こえるが、実はこの3月18日号、日本でも3月4日には大型書店の店頭に並んだ。
この調査は日本では、フォーチュン誌のランキングとして有名だが、実際には1997年から、組織人事コンサルティング会社であるヘイグループとフォーチュン誌とが共同で運営し、今年で16回目を迎える。
多くのグローバル企業にとってこの調査で何位にランクインし、経営のどういう部分が高く評価され、逆にどんな部分が低い評価になるかは、大いに気になるところだ。例えば、世界有数の物流サービス会社であるフェデックス。今年もランクが発表されると、同社は早速自社公式サイトにプレスリリースを出し、10位になったことを大きく取り上げた。