ドナルド・トランプ前米大統領は30日、元ポルノ女優に支払った口止め料を隠蔽(いんぺい)するため事業記録を改ざんした罪で、ニューヨーク州地裁の陪審団に有罪評決を下された。大統領経験者が有罪評決を受けるのは初めてのこと。今回の歴史的な有罪評決は、返り咲きを狙うトランプ氏の大統領復帰を脅かす可能性がある。ただ、大統領選への出馬は依然可能で、1カ月以上に及ぶ公判の間、世論調査におけるトランプ氏の支持率は安定していた。だが有権者の間では、有罪評決が下された場合はトランプ氏に投票する可能性は低くなるとの声も聞かれた。フアン・メルシャン判事は、トランプ氏に量刑を下すという前例のない任務に直面している。ニューヨーク州の起訴内容は、強制的な刑罰を伴わないレベルの重罪であり、マンハッタン地区のアルビン・ブラッグ検事は、ほとんど前例のない方法でトランプ氏を起訴した。また、トランプ氏は犯罪歴のない初犯だ。