投資のリターン年3~4%を得るのは難しくない

 フランスの経済学者トマ・ピケティ氏は著書『21世紀の資本』の中で過去200年以上のデータ分析の結果「r(投資のリターン)>g(経済成長率)」という不等式が成り立つことを発表しました。

 つまり、全世界に投資することで少なくとも年3~4%を超えて、投資のリターンが得られることを示したわけです。もちろん、過去データの研究なので、将来も必ずこうなるという保証はありませんが、全世界に投資することで少なくとも年3~4%を超えて、投資のリターンが得られる可能性はきわめて高いといえます。

 投資信託の中には、全世界の株式に投資するインデックスファンドがありますが、実際、過去30年のパフォーマンスは年7%を超えています。これから先も年7%が保証されているわけではないですが、世界の経済成長の恩恵を受けながら、年5%超のリターンを狙える可能性は高いと言えるでしょう。

 もうひとつ、日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用成績も見てみましょう。

 GPIFは、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券の4つの資産に25%ずつ投資しています。

 GPIFが運用を開始したのは2001年度のこと。それから二十余年たった2023年度第3四半期までの収益率は3.99%、収益額は約132.4兆円、そして運用資産額は約224兆円にもなっています。

 つまり、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券の4つの資産にバランスよく25%ずつ投資すれば、年3~4%の運用利回りを目指すことが可能だということです。

 どんな投資をすると、どのくらいの運用利回りが得られるのかイメージがわきましたでしょうか。