「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。現在1万5000人が実践中。「久しぶりにぐっすり眠れた!」「10年間苦しんできた慢性痛から解放された!」「健康的にダイエットできた!」と絶賛の声が続々。「3分以内でできる悩み解決ワーク」を集めた著書『すぐできる自力整体』も好評。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。今回も本書から初夏に役立つ自力整体をお届けします。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)

【整体プロが指南】心を整える「すごいツボ」とは? イライラ・モヤモヤ解消に役立つ「1つの習慣」

心が張り詰めたとき、落ち着くツボ

――梅雨の時期は湿気や暑さでイライラ・モヤモヤしがちです。矢上さんの書籍『すぐできる自力整体』から、心を整えるワークをご紹介ください。

矢上:自律神経のバランスがくずれやすい梅雨の時期は、とくに仕事や人間関係など日ごろから多くのストレスを抱えている方は、不調が出やすいかもしれません。

東洋医学で言うところの「気・血・水」の流れが悪くなるこの時期は、とくに「気」が滞りやすく気分が乱れがち。たとえば、他人の言動にイライラしたり、ささいな言葉で落ち込んだり、心が落ち着かない状態になりやすいのです。

そんなとき、流れを整え気分を鎮めるのに役立つのが「膻中(だんちゅう)のツボ」です。膻中は、胸の真ん中、左右の乳頭を結んだ線の中央にあります(※図は次ページ参照)。

このツボを指圧することで、張り詰めた心はゆるんで、気分の高ぶりは落ち着きます。緊張・不安・うつ・パニック障害のような症状が出やすい方もやってみてください。さらに呼吸法をセットでおこなうとより効果的です。

では次ページで「膻中のツボ押し」のワークを紹介しましょう。

【整体プロが指南】心を整える「すごいツボ」とは? イライラ・モヤモヤ解消に役立つ「1つの習慣」矢上 真理恵(やがみ・まりえ)写真左
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約1万5000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。

監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約1万5000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗