「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。現在1万5000人が実践中。「久しぶりにぐっすり眠れた!」「10年間苦しんできた慢性痛から解放された!」「健康的にダイエットできた!」と絶賛の声が続々。「3分以内でできる悩み解決ワーク」を集めた著書『すぐできる自力整体』も好評。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。今回も本書から初夏に役立つ自力整体をお届けします。
監修:矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
(写真/榊智朗 構成/依田則子)
体内の流れがよくなる「井穴のツボ指圧」
――疲れ、不眠、慢性痛など、何かと不調が出やすい梅雨がはじまります。この時期におすすめの自力整体を教えてください。
矢上真理恵:梅雨は気圧の大きな変動や気温差により、自律神経のバランスが崩れがちです。
そこでおすすめなのは、「井穴(せいけつ)のツボ指圧」。井穴は、自律神経の乱れを整えるツボとして有名です。
手や足の爪の生え際、両脇あたりにあります(後半の図参照)。
指圧のやり方はとてもカンタン。手の場合、反対側の親指と人差し指で井穴のツボをおさえ、キューッと指圧するだけ。ユラユラゆらしながら指圧するとより効果的です。
いっきに血流がよくなり、手から離れた様々な場所の詰まりを解消してくれます(※ワークは後半で紹介)。
なんだかだるいな…疲れたな…と感じた時におこなうと、頭も体もスッキリするはず。高血圧のリスクも下げるので、血圧の気になる方もぜひ。
いつでもどこでもできるので、デスクワーク中、通勤途中など気軽にやってみてください。
ツボ指圧のほかにも、自力整体のすべての動きは自律神経と深い関わりのある経絡(けいらく)を刺激しながら血行を改善していくので、体はとてもラクになります。
ひどい疲れ、不眠、慢性痛でお悩みの方は、週2、3回のペースで、夜20分ほど習慣にしてみてください。
では次ページで、「井穴(せいけつ)のツボ指圧」を詳しく説明していきましょう。
矢上予防医学研究所ディレクター
1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約1万5000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』(ダイヤモンド社)がある。
監修者:矢上 裕(やがみ・ゆう)写真右
矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家
1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約1万5000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』(ともに新星出版社)など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真/榊智朗