米新興企業オープンAIが米アップルと連携することになり、人工知能(AI)開発競争の均衡が揺らいでいる。10日にアップルが発表した両社の連携により、オープンAIは、アップルが膨大な数のユーザーにAI機能を提供しようとする取り組みの重要な役割を担うことになる。アップルの競合相手であるマイクロソフト――オープンAIの最も重要な巨大テックのパートナー――も、消費者向けAIで前進することを目指す。一方、両社が手を組んだことはグーグルにとっては打撃となる。グーグルは自社の検索エンジンをアップル製品のデフォルトツールとするために長い間、年間数十億ドルを支払ってきた。今回の連携は、生成AIブームの最前線に立つオープンAIの立場を強化し、同社を率いるサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)の勝利を意味する。10日の同会議にアルトマン氏が姿を見せる数週間前、同氏はマイクロソフトの開発者会議に出席していた。その会場のスクリーンには「Microsoft Loves OpenAI(マイクロソフトはオープンAIを愛している)」の文字が浮かんだ。「Loves」の部分は青いハートマークが表していた。
アップルとオープンAI連携、テック4社にどう影響
オープンAIの立場が強まり、マイクロソフトとの蜜月に疑問が生じ、グーグルには打撃
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