事実、「やりがい」「生きがい」と言いながら、仕事がつらくて辞めるときの理由は、「やりがい」「生きがい」がないことよりも、人間関係に困っていることが大半だったりします。
ですから、仕事に何を求めるかということに、自分の中で変なタブーをつくらずに、もっと自分の気持ちに正直になることが大切です。素直になった結果、「年収」に振り切って仕事を選択するのもまったく問題ないと思います。
年収に振り切った結果、自分が生活するうえでどれくらいのお金が必要になるかだんだんと分かってくると思うのです。
石倉秀明 著
転職する際に、年収が下がらないかどうか心配だという人は、最低どれくらいのお金があれば大丈夫なのか、意外と明確に分かっていない場合も多いのではないかと思いますから、それを見極める意味でも一度、仕事の目的を年収に振り切ってみるというのも有りではないでしょうか。
いずれにしろ、多くの人が人生に対して仕事の比重が大き過ぎるのではないかと思います。過剰に仕事に期待していると言ってもよいかもしれません。5点満点中5点を取らないといけないと思いがちなのです。
「仕事だから多少大変なことがあるのは当たり前として、人間関係はとてもいいし、その点でストレスを感じないのはいいな」くらいで、そこまで仕事に「生きがい」や「やりがい」といった幻想を求めなくともよいのだと思います。
5点満点中3点くらいで、2点台にならなければいいかなくらいの満足度でも十分なのではないでしょうか。