「やりたいことを仕事にする」ことが幸せであるという風潮は強い。しかし、それが全ての人にとっての幸せであるとはいえないだろう。やりたいことをやるよりも大事なこととは。※本稿は、石倉秀明『CAREER FIT 仕事のモヤモヤが晴れる適職の思考法』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。
「好きなことで生きていく」は結果論
よくキャリアについても、「やりたいことを仕事にする」とか、「やりたいことをやったほうがいい」なんて言われることもあります。
しかし、本当にやりたいことをやってうまくいっている人なんて、ほんの一握りなのではないでしょうか。
にもかかわらず、そうした人の声はやたらに大きく、逆に失敗した人の話はあまり出てきません。
やりたいことをやってうまくいかなかった人は、もっと世の中に多いはずなのです。
「小学生の将来なりたい職業ランキング」では、YouTuberが4年連続1位だそうですが、実際にYouTuberで稼げている人はほとんどいないわけです。
現実を見れば、収益が発生する登録者1000人以上を達成しているYouTuberは全体の15%ほど、さらにその収益で食べていける人は上位数%いるか、いないかの話でしょう。ですから「やりたいことをやって、うまくいった」というのは、結果論でしかありません。