米連邦議会の下院議長を務めたナンシー・ペロシ議員(民主、カリフォルニア州)は10日、ジョー・バイデン大統領が選挙戦を継続するか撤退するかはまだ不明だとした上で、継続を決めたバイデン氏に再考を求める意向を示唆した。また、民主党議員には今週の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が終わるまで判断を先送りにするよう呼びかけた。ペロシ氏はMSNBCのインタビューで「大統領が選挙戦を続けるかどうかは彼次第だ」としつつ、「われわれは皆、彼にその決断を下すよう働きかけている。時間がないのだから」と話した。バイデン氏はここ1週間、共和党の大統領候補指名を確実にしたドナルド・トランプ前大統領との選挙戦を続けるつもりだと、強い口調で繰り返し語ってきた。多くの民主党議員は、バイデン氏が撤退すべきだとまでは言わないものの、選挙戦を継続するという判断について考え続けるべきだと示唆している。ペロシ氏も今回、同様の姿勢を示した。バイデン氏に撤退を求めた民主党議員は今のところ下院議員7人だけで、上院議員はいない。