101歳、現役の化粧品販売員として活躍している堀野智子（トモコ）さん。累計売上高は約1億3000万円で、「最高齢のビューティーアドバイザー」としてギネス世界記録に認定されたキャリア61年のトモコさんが、年をとるほど働くのが楽しくなる50の知恵を初公開した話題の書『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』（ダイヤモンド社）より一部を抜粋・編集したものをお送りする。佐藤優氏（作家・元外務省主任分析官）が「堀野氏の技法は、ヒュミント（人間による情報収集活動）にも応用できる」と絶賛（日刊ゲンダイ・週末オススメ本ミシュラン）する世界一の先輩による“人生訓”は、アナタの疲れた心を元気にしてくれる！
Photo: Adobe Stock
営業所長として
セールスレディを束ねる
私は女学校時代に簿記の勉強をしたので、営業所長になって最初のころは、経理も自分で担当していました。
ところが規模が大きくなるにつれ、自分でセールスをしながら、営業所の事務作業まで一手に引き受けるのは難しくなり、小学校時代の同級生で信頼できる女性に事務員さんとして入ってもらいました。負担が軽くなり、大助かりでした。
営業所のスタッフは、多いときで10人以上いました。とはいえ、みんなが営業所にそろうのは、月1回の会合のときと、お客様のところへ持っていく商品を受け取るときくらいです。
リーダーとして
唯一心がけてきたこと
ですから、営業所とはいえ自由度が高く、組織としての縛りは少なかったんです。そうした中で売り上げを伸ばす人もいましたが、売り上げが立つのは自分が使う分とそう多くない友人・知人が買ってくれたときだけ、という人もいました。
それぞれが自分の望む立場、望むやり方で仕事ができたので、特に大きな不満が出ることはありませんでした。私のようにより多く稼ぎたい人は頑張ればいいし、そこそこやれば十分という人はそれでよかったのです。
誰に対してもあまり気をつかわず、自然に接するのが習慣になっているので、営業所のみなさんに対しても、さほど気をつかうことはなかったように思います。唯一、気をつけていたのが「えこひいきをしないこと」、これだけです。
みんなに同じように接する
大きな売り上げを上げる人に対しても、売り上げが少ない人に対しても、同じように接するようにしていました。
私自身は、わりとえこひいきされる側に回ることが多かったように思います。目をかけてもらっていたということでしょうから、ありがたいことだったとも思っています。
でも、そのこととは別に、上に立つ人はみんなに平等に接したほうがいいのではないかと考えたのです。
みんな一緒に接するワケ
えこひいきされた人はうれしいかもしれませんが、されなかった人は寂しく感じるのではないでしょうか。だから、みんな一緒。
これはプライベートでのお付き合いでも同じです。しょっちゅう顔を合わせる人にも、たまにしか会わない人にも同じように接します。今もそれは変わりません。
その場を楽しいものにしたい
営業所の会合は、唯一、メンバー全員が顔を合わせる場です。その場を楽しいものにしたいと思っていた私は、営業所長になる前からお菓子を持って行くようにしていました。
家にいつもいろんないただきもののお菓子があったので、袋があればそれを詰め合わせのセットにして人数分を持って行き、袋を切らしているときは、その場で配るようにしました。
みんなもう「堀野さんはお菓子を持ってくる人」と思っているので、普通に受け取っていますが、特に最初のうちはありがたがられました。
※本稿は、『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』（ダイヤモンド社）より一部を抜粋・編集したものです。
