個人投資家の間で大きな支持を集めるベストセラー『株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』、待望の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売された。「この株は売り？それとも買い？」「どっちの株を買う？」投資シミュレーションの感覚でクイズを解くうちに株の知識が自然と身につく1冊だ。前作ではチャート分析がテーマだったが、今作では業績や財務の読み方をわかりやすく解説する。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
粗利率を伸ばす小売業
小売業のビジネスは、「個人商店」が卸売業者から仕入れたナショナルブランド品を販売することから始まりました。
やがてダイエーなどの大規模な「総合小売業者」が、卸売を通さず、生産者から直接仕入れて販売することで粗利率を高めました。
その後、ユニクロやニトリが、自社ブランド品の生産を海外の工場に委託し、生産管理・品質管理まで担って全量を買い取る「製造小売業」のビジネスモデルを確立して、さらに粗利率を高めました。
投資の実力を伸ばす『株トレ』のクイズに挑戦！
カジュアル衣料品店ユニクロを展開するファーストリテイリング（2023年8月期）と、家電小売り大手ヤマダ電機を展開するヤマダHD（2024年3月期）の損益計算書が出ています。
ファストリは、O社とP社のどっち？
売上総利益（粗利）：販売する製品やサービスから得られる利益。売上高から売上原価を差し引いたもの。粗利とも言う。
販売費及び一般管理費（販管費）：企業の運営にかかるさまざまな費用。人件費・家賃・光熱費など。
営業利益：企業の主たる営業活動（本業）で稼いだ利益。売上総利益から販管費を差し引いたもの。
