個人投資家の間で大きな支持を集めるベストセラー『株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』、待望の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売された。前作はチャート分析がテーマだったが、今作では企業の業績や財務の読み方をわかりやすく解説する。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
60問のクイズに、私が25年間のファンドマネジャー時代に何万回ものトレードの中でぶつかってきたさまざまな問題をぎゅっと凝縮しました。
個人投資家として「これだけは知っていてほしい」と思うことを厳選しています。
本書を読んだ皆さんには、学んだ知識でさらにパワーアップするために、ぜひやっていただきたいことが2つあります。
(1)多数の銘柄への分散投資を経験する
余裕資金の範囲で個別銘柄への投資にチャレンジしてください。
既に投資している方は、投資銘柄数を増やしてください。1つや2つでなく、20~30銘柄への分散投資を行い、経験を積んでください。
証券会社の多くで、日本株を1株単位で売買できる「ミニ株サービス」があります。
ミニ株を使えば、株価1000円の会社は、1株1000円前後から売買できます。5万円くらいあれば20~30銘柄への分散投資が可能です。
ミニ株の売買手数料が無料または低い証券会社を利用するのが良いと思います。
(2)投資先企業のウェブサイトで「投資家情報」を読む
投資に必要な企業情報は「現場」にあります。昔は、アナリストは「足で稼ぐ」と言われました。会社の決算説明会に足を運び、工場や店舗を視察して調査レポートを作成していました。
今でも、現場に足を運ぶことは大切です。小売り、食品、外食、サービス業など消費関連企業に投資しているならば、できれば店舗に行き、製品やサービスを使ってみてください。
ただし、最近は必ずしも現場に行かなくても、かなりの「現場情報」が得られるようになりました。
上場企業のウェブサイトには「投資家情報」または「IR情報」という項目があります。そこで決算資料や決算説明会の動画、ビジネスモデル、中期経営計画のわかりやすい説明などを取得できます。
昔(1980年代)は、大手証券会社や機関投資家のアナリストしか入手できなかった情報が、個人投資家でも簡単に入手できるようになりました。それを読むことから始めてください。
興味のある会社の情報から読んでいってください。たくさんの銘柄に投資していくうちに、自然ともっとたくさんの企業のIR情報に興味がわくでしょう。
(本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)