米大統領候補討論会が10日行われ、民主党のカマラ・ハリス副大統領と共和党のドナルド・トランプ前大統領が初対決に臨んだ。ハリス氏は、トランプ氏の集会での聴衆の規模や、トランプ氏が重罪で有罪判決を受けたことなどを巡り同氏を挑発し、守勢に立たせた。これはハリス氏が大統領候補に交代したことで、選挙戦の情勢が一変したことを示す兆候だ。ABCニュース主催の討論会は、ペンシルベニア州フィラデルフィアのナショナル・コンスティテューション・センターで行われた。これに先立つ数週間はハリス氏が候補になる前に決まった討論会ルールを巡る論争があった。6月下旬の前回討論会では、トランプ氏と対決したバイデン大統領のパフォーマンスが精彩を欠き、選挙戦から撤退する結果となった。78歳のトランプ氏と対峙(たいじ)する議論の場で、有色人種の女性初の大統領候補となった59歳のハリス氏は、80代のバイデン氏と比して鮮明な違いを見せた。