8月のインフレ率は約3年ぶりの低水準となり、米連邦準備制度理事会(FRB)は来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で段階的な利下げを開始することがほぼ確実となった。米労働省が11日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.5%上昇した。前月の2.9%から低下し、伸び率は5カ月連続で縮小した。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は3.2%とほぼ横ばいだった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が実施したエコノミスト予想では、前年比2.6%の上昇、コア指数は3.2%の上昇だった。FRBは8月のCPIを受け、40年来の高水準から後退しているインフレ率から、冷え込む労働市場へと確実に焦点を移すとみられる。雇用の軟化が景気後退懸念をもたらしている。