これまでノーベル平和賞はこの賞にふさわしくない者にも与えられてきたが、今年の候補リストは常軌を逸している。ノルウェーの政治家たちが推薦した候補の中には、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)、国際司法裁判所(ICJ)、アントニオ・グテレス国連事務総長が含まれている。ICJは今年に入ってから、イスラエルに対する国際法の曲解でニュースをにぎわせた。1月には、イスラエルがジェノサイド(大量虐殺)を行っているとの南アフリカの提訴を受けて、イスラエルにジェノサイド行為を防ぐよう暫定措置命令を出した。これは既に同国軍が進めていたことだ。5月には、イスラエル軍の行動が「ガザ地区のパレスチナ人グループにその全体的または部分的な物理的破壊をもたらす可能性のある生活条件を与える可能性がある」と主張し、ラファなどでの「軍事攻撃を直ちに停止しなければならない」と命じた。