成城大学の就活事情

 大手や有名どころはキツい(コネがある場合は別)。成城大生は就職活動によって初めて、根拠なく漠然と持っていた自分&自分の大学への自信が打ち砕かれる。特に意味もなくブランド志向が強く、なかなか現実的な就職を考えない傾向がある。なのにギリギリまで遊んでいて、就活に遅れがちだ。

 そんなぬるま湯感覚に危機感を抱いた大学側は「就業力育成・認定プログラム」を実施。プログラム参加者は、4年間にわたって体系的なプログラムに沿って「就業力」を身につけていく。1~2年次は「プロジェクト演習」、3~4年次は地域や企業に対し提案を行う「キャリア・プランニング・プログラムⅠ・Ⅱ」を実施。その他、人材育成会社協力のもとみずからのキャリアを考え、講義やグループワークを行う「澤柳塾」というプログラムを1~4年次を通して実施している。

「マスコミに強い」という評判もあるが、「コネのない人には関係ない話」とも。有料の特殊業界対策講座もあり、マスコミ業界対策講座と航空業界対策講座を用意している。

 各学部、全日本空輸(ANA)やマスコミに一定数の内定者を出すなど、効果を上げているようだ。就職に関しては、日東駒専あたりに比べると、学生が極端に元気を失っているわけではない。「就職に向けて熱心に取り組んでいる人は、みな希望の内定をもらえている」という学生もいた。