「最近、部下が相談に来なくなった」――それを「成長したから」と受け止めている管理職は少なくない。しかし実際には、「相談しても嫌な顔をされる」「忙しそうで声をかけづらい」と感じ、部下が一人で問題を抱え込んでいるケースもある。部下からの相談は、管理職にとって余計な仕事ではない。では、優秀な管理職は相談をどのように捉えているのだろうか。話題の書『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が解説する。
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部下からの相談で「仕事が増える」と感じる上司
「少し相談してもいいですか」
部下がそう声をかけた瞬間、一瞬だけ表情が曇ったり、間が空く管理職がいます。
本人は隠しているつもりでも、部下はその空気を敏感に察知しています。
「忙しそうだからやめよう」「どうせ面倒くさそうにされる」
――そう感じた部下は、次第に相談しなくなります。小さなトラブルを一人で抱え込み、気づいたときには大きな問題になっている。
相談を遠ざけた結果、管理職自身がより大きな仕事を抱え込むことになるんです。
相談を5分で済ませなかった結果、あとで5時間かけて対応することになるケースは珍しくありません。
管理職の仕事を、勘違いしている
ではなぜ、相談を「仕事が増える」と感じてしまうのか。
それは、管理職としての仕事の定義を間違えているからです。
管理職になると、自分の目の前の作業だけが仕事ではありません。部下の相談に乗ること、判断を下すこと、方向性を示すこと
――これらはすべて、管理職の大切な仕事です。
それなのに「相談を受けること」を、本来の仕事の外側にある「余分なもの」として捉えてしまっている。
これが根本的な勘違いです。
プレイヤーの感覚のまま管理職になってしまった人に、特に多く見られるパターンです。
優先順位を間違えない
こう考えてみてください。
自分の目の前の資料を10分早く仕上げることと、部下の5分の相談で迷いを解消すること
――どちらが組織全体にとって価値があるか。多くの場合、後者です。
部下一人の迷いが解消されれば、その後の仕事がスムーズに動き出します。
相談は仕事を止めるものではなく、組織を前に進めるものなんです。
部下だった頃を振り返る
自分が部下だった頃を思い出してみてください。
上司が「相談されると仕事が増える」と感じていることを知ったら、どんな気持ちになるでしょうか。
相談が減ることは、信頼が増えたことではありません。
相談しにくい上司になっただけかもしれません。
部下は、上司が思っている以上によく見ています。








