マイケル・エリクソンさん(57)は最後の勤務から40年たった今でも、胸ポケットに金のアーチが描かれたマクドナルドのストライプの制服を着た時のことを覚えている。母親が家にドライブスルーのような臭いが付くのを嫌がったので、仕事から帰って裏口から家に入り、すぐに油の飛び散った制服を脱いで洗濯機に入れたことも思い出す。エリクソンさんはミシガン州で戦略コミュニケーション会社メリッサ・リビー・アンド・アソシエイツのディレクターとして働いている。マクドナルドの仕事で学んだ勤勉さと接客スキルは、ケチャップの染みのように消えない痕跡を残したという。「16歳の時にマクドナルドで働き、ハンバーガーを作っていたと言えば、少しは信用される」と彼は言う。特に食品や接客業界の顧客相手の場合はそうだ。「マーケティングやPRで出会う人の大半は、厨房で働いたことがない」