インド人の子どもが何気なくやっている「数字に強くなる」日常の習慣とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

「競争が好きな子は、算数で伸びる!」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【家庭で“算数力”を伸ばす方法】をお届けする。

「理数系に強い子」の日常習慣は?

「勝敗がつく遊びをしている時に勝つまでやめない」「自分に負けたくない、という気持ちが強い」。こんな子は商人気質かもしれません。

 商人気質の子どもの競争心を刺激する上で実践してもらいたいのが「算数教育」です。算数は「正誤/マルバツ」がはっきりしているため、競争心を刺激しやすい教科といえます。

 さらに、記憶力だけでなく思考力が求められる点や、いくらでも「先取り」ができ、自分よりも年上の人たちと競争できることも商人気質の子どもにマッチしています。

 子どもの関心を「算数」に向けるには、家庭で「数字」が豊かにある環境を作り、数字に対する心理的な抵抗感を取り除くことからスタートするとスムーズです。家の中に数字チャートや計算チャートを貼ったり、百玉そろばんや数字カードなどの数字玩具を買うなど、子どもが日常的に「数字」にふれられるように工夫してください。

 幼児期の算数教育は数唱(1から100まで口頭で数える)からスタートします。親子で競争しながら100まで数えたり、数字を逆さま(10から1までなど)に数えたり、家の中にあるモノ(おもちゃ、食器、本、食べ物、洋服など)を数えたりして数に親しみましょう。

 数唱ができるようになったら、数字チャートの数を指さしながら「数字の読み方」を教えます。1から順番に読むだけでなくランダムでも読めるように、数字チャート、時計、商品のパッケージなどの数字を読む競争をしましょう。

 ランダムに数唱ができるようになったら、足し算と引き算が暗算(指を使わずに頭で計算する)できるように訓練していきます。足し算チャートを読んだり、マス計算をしたり、計算プリントを使って頭で計算するなどの競争を取り入れて練習することを習慣化しましょう。

 習い事としてそろばんに取り組むこともおすすめです。「○級」というように自分のレベルが明確になる習い事ほど商人気質の子どもの「競争心」を刺激します。同様に算数検定や算数オリンピックにチャレンジするなど、「明確な目標設定」をすると商人気質の子どもの競争心に火がつきます。

 計算ができるようになったら、子どもと一緒に買い物に行き、算数を日常生活の場面で使うことを教えてあげてください。

 買ったモノの合計金額を暗算したり、お釣りを計算したり、消費税の金額を概算したり、「2割引き」「10%引き」の商品価格を計算したり、「ポイント5倍」でいくらになるか計算したりします。算数を日常生活で活用する習慣によって、物事を数字で捉える「算数思考」が養われます。

 世界一理数系に強い人が多いといわれるインド人は、暗算を日常の「遊び」として取り入れているそうです。たとえば、車のナンバープレートの4つの数字を足したり、引いたり、かけたり、割ったりして「10」や「20」を作る。頭の中で数字を自在に操る訓練を遊びで鍛えているのです。

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インド人の子どもが何気なくやっている「数字に強くなる」日常の習慣とは?ピッタリの習い事は子どもの強みを育てる最高のチャンス!『「強み」を生み出す育て方』(船津徹/ダイヤモンド社)より
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子育て成功のカギは「強み育て」にある

インド人の子どもが何気なくやっている「数字に強くなる」日常の習慣とは?「強み」を生み出す育て方』 (船津徹・ダイヤモンド社)定価:1980円(税込)

 子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?

 たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。

 つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。