「負けると怒る子」の親がやりがちな絶対NGな行動とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

「負けず嫌いな子ほど、伸びる」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【負けず嫌いな子の伸ばし方】をお届けする。

他人に負けたくない子→「ガチ対決」で伸びる

「勝敗がつく遊びをしている時に勝つまでやめない」「運動会や競技会などで負けた時に悔しくて大泣きしてしまう」。このような負けず嫌いな子どもは商人気質が強いかもしれません。

 このタイプの子どもを伸ばすキーワードは「競争心」です。親が競争心を上手に盛り上げれば、勉強も、習い事も、ぐんぐん伸びます

 例えば、小さい子であれば「ママと競争しよう!」と言ってみる。すると、部屋の片付けも、お勉強も、お手伝いも、素早く行動してくれます。何事も一人で取り組むよりも「誰が早くできるか競争しよう」「早くできた人が勝ち!」と、親子やきょうだい間で競争する方が短時間で終わります。

 競争心を高めるために、家庭で「ガチ対決」をたくさん経験させてあげましょう。トランプやUNOなどのカードゲーム、オセロ、将棋、モノポリーなどのボードゲーム、対戦型のテレビゲームなど、大人(あるいは年上のきょうだい)と子どもが手加減なしの「ガチ対決」できる遊びを一緒に楽しんでください。

 どんなゲームでも、最初は親(あるいは年上のきょうだい)が勝つ場面が多いでしょう。負けた子どもはかんしゃくを起こすかもしれません。

 そんな時は「あそこでこうすればよかったよね」「にやにやしていると手のうちがバレるよ」と、次につながるヒントを与えてください。最初は親が連戦連勝でも、すぐに子どもは実力をつけて大人に追いついてきます。

 くれぐれも「わざと子どもに勝たせる」ことはしないでください。親が手を抜くことは子どものためになりません。商人気質の子どもは、負けを体験すると、負けず嫌いの精神を発揮するのです。次は勝てるように懸命に思考を働かせ、戦略を立て、再び挑んでいくことができます。

 負けを経験させることが、子どもの良い部分(チャレンジ精神)を引き出してくれるのです。

 小学生以上の子どもで、スポーツ、音楽、ダンスなどの習い事に取り組んでいる場合、練習だけで終わらせずに、その分野の「ガチ競争」に参加させましょう。

 競技会、コンテスト、発表会など「順位がつく競争」に参加させることで「競争心」に火がつきます。

 競争に参加させる際のポイントは「手が届く範囲」です。理想は「勝ち6:負け4」くらいの可能性の競争です。きわどい「ガチ競争」ほど、商人気質の子どもの「やる気」を大きく伸ばしてくれます。

「わが子の気質を詳しく知りたい!」という方のために、著書『「強み」を生み出す育て方』ではオリジナル診断を掲載しています。

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「負けると怒る子」の親がやりがちな絶対NGな行動とは?ピッタリの習い事は子どもの強みを育てる最高のチャンス!『「強み」を生み出す育て方』(船津徹/ダイヤモンド社)より
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子育て成功のカギは「強み育て」にある

「負けると怒る子」の親がやりがちな絶対NGな行動とは?「強み」を生み出す育て方』 (船津徹・ダイヤモンド社)定価:1980円(税込)

 子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?

 たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。

 つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。