「円安?」「国債?」「チャットGPT?」よく耳にするけれど、実際のところ何のことなのか、何が問題なのかわからないまま……そんな今さら聞けないニュースや用語の数々を、どこよりも楽しく、そしてわかりやすくご紹介します!大人気アニメ「秘密結社 鷹の爪」の吉田くんが新聞記者となって、世の中の経済ニュース・時事用語を基本からていねいに紐解き話題となっている書籍『「鷹の爪」の吉田くんが聞く!経済ニュースと時事用語がめちゃくちゃわかる本』の中から一部を抜粋、編集してお伝えします。

【「鷹の爪」吉田くんが聞く】円安で製品をたくさん輸出する大企業だけが儲かるのって、ずるくないですか?イラスト/FROGMAN

本連載の用語解説の回は、好奇心旺盛な「鷹の爪」吉田くんの疑問を、「鷹の爪」のマッド・サイエンティスト、レオナルド博士がズバリ解説します。今回の用語は「円安の追い風を受ける輸出品」です。

2023年の農林水産物・食品の輸出額は過去最高の1兆4547億円

質問者 吉田くん(新聞記者)円安で製品をたくさん輸出する大企業だけが儲かるのって、ずるくないですか?

回答者 レオナルド博士(マッドサイエンティスト)円安の追い風を受ける「輸出品」は工業製品ばかりじゃない。

農林水産省によると、2023年の農林水産物・食品の輸出額は過去最高の1兆4547億円に達した。11年連続の増加で、2021年に初めて1兆円を超えている。

海外の和食ブームを受けて日本酒やウイスキーなどの酒類や牛肉が人気だ。

東京電力福島第一原発の処理水放出を受け、中国向け輸出が大きく減少

輸出先では香港が前年比13.4%増、アメリカが同6.4%増などとなった一方、トップの中国は同14.6%減。中国向けの落ち込みを、円安の追い風が打ち消した形だ。

中国向け輸出の減少は、東京電力福島第一原発の処理水放出を受け、中国が2023年8月下旬から日本の水産物を全面禁輸にした影響だ。

主力だったホタテ貝は輸出額が同24.4%落ち込み、産地に深刻な影響が出ている。

政府は「2025年に輸出額5兆円」という目標を掲げ、輸出のための施設整備への助成や海外での販促活動など、輸出拡大に向けた支援を強化している。

俺が作った怪人たちも海外に輸出してえなぁ。

【「鷹の爪」吉田くんが聞く】円安で製品をたくさん輸出する大企業だけが儲かるのって、ずるくないですか?

※本稿は『「鷹の爪」の吉田くんが聞く!経済ニュースと時事用語がめちゃくちゃわかる本』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

※吉田くんとアカツキ先輩が活躍中のアニメ連載「そもそも?知りたい吉田くん」は朝日新聞デジタルで読むことができます。