ビベック・ラマスワミ氏(39)は性に合わないことをしようとしている。それは、自身よりも裕福で共和党支持層からの人気も高い人物の陰に隠れて活動するということだ。
ドナルド・トランプ次期大統領が新設する「政府効率化省(DOGE)」を共同で率いることになったラマスワミ氏は、バイオテクノロジー企業の創業者で、人の上に立つタイプだと自負している。だがタッグを組むのは世界一の富豪で、トランプ氏と親密なイーロン・マスク氏(53)だ。
ラマスワミ氏は14日のインタビューでマスク氏との関係について尋ねられると「私が尊敬できる人はそう多くない」とし、「似たような人生を歩んできた人を見つけるのは難しい」と話した。両氏はその週の大半をフロリダ州にあるトランプ氏の邸宅「マールアラーゴ」で過ごしたという。
ラマスワミ氏は1年以上前、トランプ氏に対抗して大統領選の共和党候補指名を獲得しようとしている時にマスク氏と知り合ったという。「今われわれが追求しているアイデアはまさに初対面で交わした直接のやりとりから生まれた」とラマスワミ氏は語った。
「イーロンと私はそれぞれの理由で、この仕事をするのに適したコンビだと感じた」とラマスワミ氏は述べた。「互いに好感を持っている。友人であり、一緒にうまく仕事ができる」
政府効率化省の略称DOGEは、マスク氏が後押しする暗号資産(仮想通貨)「DOGE(ドージ)コイン」にちなむ。DOGEは連邦政府の正式な枠組みの外で運営され、歳出削減や規制撤廃、連邦機関の再編などを目指す。
ラマスワミ氏は「この仕事を成し遂げるには、外部の人間が、多くの場合、外部から行う必要があるとわれわれは結論づけた」と語った。「政治家は長い間、連邦政府の縮小について語ってきた。従来のやり方ではうまくいかないだろう」