スキンケア会社ベア・ボタニクスの創業オーナー、ジェイソン・ジュノッド氏は米大統領選当日の午後9時までに、ドナルド・トランプ前大統領がホワイトハウスに返り咲くことを確信した。その夜、ジュノッド氏は中国のサプライヤーに連絡し、1年分の在庫に相当する量を約5万ドル(約780万円)で発注した。それがそのとき購入可能で保管もできる最大限の量だった。ジュノッド氏は、約3万個のボディーブラシとピーリング用の手袋が大統領就任式までに米ウィスコンシン州マディソンにあるベア・ボタニクスの施設に届くことを祈っている。同氏は、中国からの全輸入品に60%の関税を課すという選挙公約をトランプ氏が本気で実行するとみている。米企業の間では、トランプ氏の大統領1期目に講じた対応策を再び実施しようとする動きが広がる。つまり、関税が課される前に輸入品の在庫を積み増すことだ。関税発動に備え、値上げできるかどうか、また、中国企業の代替サプライヤーを見つける必要があるかどうかといったことも検討している。
米企業、在庫確保急ぐ トランプ氏の対中関税にらみ
値上げや中国以外への生産移管加速も検討
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