時間はどんどん過ぎていく。とっくに眠っているはずなのに目がさえて眠れない。いつかは眠くなるのだろうか。脳にはたらきかける新しい機器は入眠を早めたり、睡眠の長さや質を改善したり、旅行者が目的地に到着する前に現地の時間帯に体内時計を合わせたりする効果を約束している。こうした技術は思うほど現実離れしているわけではない。この10年、神経科学者は睡眠や記憶、認知力の改善を目的に、認知症やアルツハイマー病、その他の神経学的症状や精神健康症状がある患者の脳波の変調を研究している。「科学コミュニティーは脳への刺激が睡眠中の脳の周波数を実際に変えることができると考えている」。シカゴのノースウエスタン大学フェインバーグ医学院とジェシー・ブラウン退役軍人医療センターの准教授(神経学)で睡眠が専門のロネイル・ゴパル・マルカニ氏はそう話した。しかし医療としての音の活用はまだ研究段階にあるとくぎを刺した。
睡眠改善ウエアラブル、脳にはたらきかけ
入眠を早める、睡眠の質を改善する、旅行先に到着する前に現地の時間帯に体内時計を合わせるといった効果が期待できるという
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