パガーニ・ウトピアパガーニ・ウトピア 価格:未定 Photo by Makita Ryosuke

パガーニ・ウトピア(=ユートピア)は、“創造主”ホレーシオ・パガーニの情熱が結実した世界最高峰のイタリアンドリームカーである。ゾンダ、ウアイラに続く第3世代のロードカーとなるウトピアのコンセプトは「シンプル+ライトウェイト+ドライビングファン」。最先端のカーボンファイバーテクノロジーが投入され、完全新設計のシャシー&ストラクチャーを採用。リアミッドにメルセデスAMGが、パガーニのためだけに開発・生産する6LのV12ツインターボ(864hp/1100Nm)を搭載する。車重は1280kg。まさに“走る宝石”という表現が似合う1台である。

最近のスーパーカーでは
得難い経験

 パガーニ・ウトピア。その走りはまさに神がかっていた。

 最新モデル、しかもハイパーカーとしては異例の3ペダルミッションを備えている。その扱いに気難しさはない。けれども手足を駆使して数億円のハイパーカーを操るという行為そのものに緊張する。

 走り出せば、乗り心地のよさにまず感動した。ウアイラよりはっきりとコンフォートだ。それでいて車体がさらに引き締まっているように感じる。人馬一体感も大いに増していた。

 オープンロードでスロットルを深く踏み込む。V12エンジンの咆哮が後頭部をつんざき、振動が腰を刺激して、メカニカルノイズが脳のテンションを大いにあげる。鞭を打たれた駿馬のように、その加速レスポンスは瞬発的であった。