ドナルド・トランプ次期米大統領の閣僚人事は、一見相反する思想・信条の寄せ集めだ。ポピュリスト(大衆迎合主義者)に富豪、伝統的保守派に極右の破壊者、さらには元民主党議員までいる。この異例の閣僚候補の顔ぶれは、トランプ氏がどのような2期目を思い描いているかをうかがう手掛かりとなる。トランプ氏の今回の人選には、同氏の独特な信念に基づく衝動とそれを実現しようとする決意が1期目以上に強く反映されている、と支持者は指摘する。また、同氏を再選に導き、総得票数でも勝利をもたらした有権者層のかつてない多様さも反映している。けん引力となったのは、歴史的規模で右傾化した若年層とマイノリティー(少数派)だ。周囲によると、トランプ氏が目指すのは、この多様な支持基盤を念頭に置いた統治だ。
トランプ閣僚人事が映す統治プラン
財政・厚生・環境政策では内部対立の恐れも
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