かつて絹紡績を手掛けたメーカーが織り上げた、人間の髪の毛よりも薄いガラス繊維のシートを想像してほしい。人工知能(AI)半導体に不可欠なこの素材の不足が、米アップルや半導体大手エヌビディアなどの巨大テックに影を落としている。創業100年余りの日本の繊維企業、日東紡績(日東紡)が、ガラス繊維を布状にしたガラスクロスの一種「Tガラス」の供給をほぼ一手に引き受けている。同社が生産能力を大幅に引き上げる予定は年末近くまでない。