話の「つかみ」がうまい人が冒頭15秒で必ず話していること写真はイメージです Photo:PIXTA

対話やプレゼンでは、「つかみ」が大事だとよく言われる。しかし、「つかみ」ができる人は実に少ない。「つかみ」に長けた人は何をやっているのか。話しはじめの「15秒」で押さえておきたいポイントがある。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

ダイヤモンド・オンラインで2024年6月4日に配信された記事を再配信します。

天気の話も共通の話題も
「つかみ」にならない

 1対1の対話でも、多数の聴衆に対するプレゼンでも、「つかみ」がうまい人がいる。

 話し始めた途端に、相手の顔が上がり、視線が話し手に集まる人だ。冒頭で、相手を引き付けることができるかどうかは、対話やプレゼンの正否を大きく左右する。

 私が実施している演習プログラムの参加者に、相手を引き付けるための冒頭の「つかみ」として普段何をするかを聞くと、以下の返答がよくある。

・天気の話をする
・共通の話題をふる
・ジョークで相手を笑わせる
・目的を話す
・全体の構成を話す
・自己紹介する

 確かに、天気の話はあたりさわりなく、相手に抵抗感を与えないという利点がある。共通の話題は、相手を安心させる。ジョークは相手を和ませる。

 しかし、そうした話題から、本題へスムーズにつなぐのは結構難しい。

 目的や全体構成を話すことや、自己紹介も役には立つが、「つかみ」としては物足りない。

 実は、「つかみ」に長けた人が共有して実施しているスキルがある。それもわずか15秒で、高い効果がもたらされる方法だ。