地元産の食材が豊富な都道府県はどこ?
他では味わえない食文化が人気
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続いて、「地元産の食材が豊富な都道府県ランキング」を上位20位まで見てみよう。
2024年版の「地元産の食材が豊富なランキング」の1位に選ばれたのは、「食事がおいしいランキング」と同様に北海道(33.8点)となった。2位は新潟県(23.4点)、3位は富山県(18.7点)、4位は沖縄県(18.5点)、5位は石川県(17.9点)が続いた。
1位の北海道は、広大な自然が育む野菜、乳製品、肉類、海産物が豊富で、特にカニやウニ、ホタテなどが有名である。四季折々の食材が揃い、どれも高品質で多彩な料理に生かされている。
2位の新潟県は、米の産地として知られ、特に「コシヒカリ」が有名だ。また、豊かな自然環境に恵まれ、新鮮な野菜や魚介類が豊富であり、地元産の鮭や大豆なども特産品として人気が高い。3位の富山県は、富山湾で獲れる「ホタルイカ」や「白エビ」などが名産品で海産物が豊富。さらに、地元で育った野菜やきのこも人気がある。
4位の沖縄県は、亜熱帯の気候で育つゴーヤや島とうがらしなどの野菜や、沖縄産の豚肉が有名である。健康志向の食材も多く、モズクやアグー豚なども高く評価されている。5位の石川県は、金沢を中心に新鮮な海産物や加賀野菜が揃い、地元産の食材を使用した料理が人気である。
上位にランクインした地域は、それぞれ独自の自然環境が育む豊富な食材に恵まれており、地域ごとの特色が食文化にしっかりと生かされていると言えるだろう。
今回のランキングについて、ブランド総合研究所の田中章雄社長は、「食事では北海道、福岡県、大阪府などが高評価を得ており、各地域の独自の食事や食文化が際立っている。一方の食材では、米や魚介類など、各地域が誇る特産品が人気となっている」と述べる。
北海道は海鮮や乳製品を生かした食事が魅力であり、福岡県は博多ラーメンやもつ鍋などの濃厚な味わいが特徴だ。一方で、米が名産の新潟県や富山湾の魚介類が評価されている富山県など、特定の食材がその地域の名物となっている。
「両方のランキングを比較すると、同じ都道府県でも異なる特徴が見えてくる。たとえば、新潟県の食材は高評価を得る一方で、食事においてはその特色がやや目立たず7位に留まっている。逆に、福岡県は食事で2位を獲得するものの、食材では5位に留まり、各地域の食文化がいかに多面的であるかが明らかとなった」と田中社長は結論づけた。
「食事」と「食材」の違いに見る特徴
上位20の都道府県で比較
さて、ここからは、両方のランキング上位20位の都道府県を表にまとめ、代表的な食事と食材を合わせて紹介する(※2)。
食事と食材はそれぞれの地域の魅力を異なる視点から捉えており、どちらも重要な要素だと言える。ランキングを参考にして、地域ごとの食文化を楽しみながら、旅行先での食事選びに役立ててみてはどうだろうか。