米動画配信大手ネットフリックスが長年のショービジネスで確実に学んだことの一つは、どのように華々しく締めくくるかということだ。同社の2024年10-12月期(第4四半期)の新規会員数は過去最高の1890万人に達した。これはウォール街の予想のほぼ2倍で、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い自宅のテレビの前で長時間過ごす人が増えた2020年初めに記録した1580万人をも大きく上回った。ネットフリックスでは、少なくとも四半期決算報告の一環として会員数を開示するのは今回で最後になるとしている。ネットフリックス史上最大のヒット作となったドラマのシーズン2の配信開始、クリスマスに実施した米プロフットボールリーグ(NFL)2試合のライブ配信、58歳になるボクシング元ヘビー級王者マイク・タイソンの公式戦ライブ配信などがあった今回の決算期に会員数が急増したことは、当然ながら持続可能性についての疑問を投げかける。ただ、ネットフリックスのグレッグ・ピーターズ共同最高経営責任者(CEO)は21日の決算説明会で、これら三つのイベントは10-12月期の会員増加数全体の「ごく一部」に過ぎないと述べた。