WSJに掲載されたニュースからカギとなる単語や文を選び、その意味と背景を解説する「英語でニュース深読み」。今回はdouble down。トランプ米大統領が就任してからまだ1カ月余りだが、この表現が使われた関連記事が連日のように各メディアに登場している。元々、カジノゲームのブラックジャックで賭け金を倍にすることを指すギャンブル用語だが、一般的には何かを今まで以上に「強化して」行う際に使われる表現だ。その語源からして、リスクや抵抗があっても物事を進めるというニュアンスがある。最近のWSJの見出しでは「Tech Giants Double Down on Their Massive AI Spending」があった。直訳すると、「IT大手が人工知能(AI)への巨額な投資を強化」となる。記事のポイントは、相対的に少ない投資で開発された中国発AIディープシークの登場を受け、これまでの巨額投資に疑問の目が向けられている中でも進められているということだ。