少年心をくすぐる野鳥撮影アプリを開発、人生を豊かにする体験を提供したい

――開発資金も必要なのでは？

松田　既存事業も並行して行っておりますが、資金が足りないため、つなぎ資金として150万円を福岡信用金庫さんに融資していただきました。地銀では断られてしまいましたが、福岡信金さんでは親身に対応していただきました。

　現在も月1回、担当者が訪問してくださり、相談に乗っていただいています。

「野鳥GO」は〈yacho-go.com〉でダウンロードできる

――今後の展開を教えてください。

松田　野鳥GOによって私が提供したいのは、「人生を豊かにする体験」という価値です。現代はデジタルな娯楽が増えていますが、私たちが本当の幸せを感じられるのは、自然の中で体を動かし、風や日の光を感じながら、新しい発見をする瞬間ではないでしょうか。

　このアプリによってそうした喜びを味わう方が少しでも増えればうれしいですね。野鳥愛好家は日本に約100万人いるといわれているので、新たなファンを取り込むことで、80万人程度のユーザーにお使いいただきたいと思います。

　私自身も紆余曲折を経てきましたが、ようやく天職が見つかったと感じています。アプリだけでなくグッズ販売やリアルイベントの開催など、ユーザーが喜ぶことに取り組んでいこうと考えています。

（取材・文／杉山直隆　協力／福岡信用金庫　「しんきん経営情報」2025年3月号掲載）