国際原子力機関(IAEA)の機密報告書によると、イランは核爆弾の製造に不可欠な高濃縮ウランの備蓄量をこのところ急激に増やしている。イランは兵器級に近い濃縮度60%の高濃縮ウランの保有を増やし、核爆弾6個分を製造できるだけの量を確保した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した報告書によると、イランは現在、月に核爆弾1個分のペースで高濃縮ウランを生産している。イランは核開発の制限について米国との交渉に前向きな姿勢を示唆している。米トランプ政権は同国に「最大限の圧力」をかける政策に回帰するとしながらも、核合意に向けた交渉も望んでいる。このIAEA報告書によると、イランの濃縮度60%のウラン備蓄量は2月8日時点で約275キログラムと、昨年10月下旬の約182キログラムから増加した。15週間で約50%急増したことになる。60%の高濃縮ウランは数日で兵器級の90%に濃縮度を高めることができる。