米国経済は悲観論者の予想を何度も覆してきたため、経済を止められるものは何もないと考えたくなるものだ。ドナルド・トランプ大統領の就任1カ月目の矢継ぎ早の政策攻勢は、経済の回復力を試している。全体的な経済に亀裂が生じているかどうかを判断するのは時期尚早だ。2024年10-12月期の米経済成長率は前期比年率2.3%と健全な水準だった。1月の失業率は4.0%に低下し、これまでと比較して低水準だ。しかし商務省の2月28日の発表によると、需要の3分の2以上を占める個人消費支出は1月に0.2%減少した。月間ベースでは4年ぶりの大幅な減少だった。エコノミストは上昇を予想していた。全米産業審議会(コンファレンスボード)が発表した2月の消費者信頼感指数は、前月比で21年以来最大の下げ幅となり、消費者のインフレ期待は上昇している。ニュース記事に基づく世界の経済政策不確実性指数は、新型コロナウイルス流行時に記録した水準を上回った。
不確実性高めるトランプ政策、米経済成長の足かせか
「ソフト」データと市場は懸念の高まりを示唆
有料会員限定
あなたにおすすめ