ホワイトハウスでのドナルド・トランプ米大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の口論によって、両国関係は冷え込んだ。2人の口論はまた、第2次世界大戦後の秩序の要である同盟、北大西洋条約機構(NATO)に深刻な打撃を与えた。トランプ氏は、西側諸国の助けが必要な友好国の安全保障上の懸念を否定した。これは、欧州の同盟国から、ロシアの独裁的指導者ウラジーミル・プーチン大統領に味方していると見なされるトランプ氏の立場を明確にするものだ。トランプ氏はゼレンスキー氏について、戦争に負けつつあり、「何の切り札も」持っていないと述べた。米国の国際指導力を損なう取り組みを長年続けてきた敵対国ロシアを容認するトランプ氏の姿勢は、何十年にもわたる西側諸国の政策と矛盾する。米国とその同盟諸国は75年前、ソ連に対する防御策としてNATOを設立した。
「米国抜き」の防衛を検討し始めたNATO
ロシアの孤立解消に向けた米国の対応で、欧州は結束に疑念抱く
有料会員限定
あなたにおすすめ