今週、パナマ運河の埠頭(ふとう)を含む世界的な港湾ネットワークの管理を米国の投資家らに委ねる取引が行われた。これにより、中国の影響力行使の可能性が排除され、同国が支配する戦略的分野に米国が進出するという異例の事態が実現する。米資産運用大手ブラックロック率いる投資家連合は今週、香港の長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)から20カ国以上にある45の港湾の過半数権益を228億ドル(約3兆4000億円)で取得した。この中にはパナマ運河も含まれる。今回のこの取引により、中国がパナマ運河を支配しているとするドナルド・トランプ米大統領の主張は弱まる可能性がある。この主張は世界貿易を再編する同氏の意図を示すものだが、当初から疑いの目で見られていた。
ブラックロックのパナマ港湾取得、中国の影響力排除へ
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