ゾーイ・サルダナ
Zoe Saldana
1978年、アメリカ生まれ。幼いときからバレエやダンスを学ぶ。映画デビューは2000年の『センターステージ』。以降、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03)などに出演。スピルバーグ監督作『ターミナル』(04)ではムービーライン誌からヤング・ハリウッド・ワン・トゥ・ウォッチ賞を贈られる。09年に『スター・トレック』と『アバター』で大ブレイク中

 『タイタニック』以来、12年ぶりにメガホンを取ったジェームズ・キャメロン監督の新作『アバター』は、22世紀の未来に、地球から5光年離れた衛星パンドラで、環境破壊などを気にすることなく、莫大な資産をもたらす鉱物の採掘を行おうとする人類の姿を描いたSFファンタジー・アクション。この映画で、ヒロインであり、パンドラの先住民であるナヴィ族の娘ネイティリを演じているのがゾーイ・サルダナだ。

 2000年に『センターステージ』で映画デビュー。その後、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03年)、『ターミナル』(04年)など、確実にキャリアを積み重ねて来たゾーイ。今年はJ.J.エイブラムス監督の『スター・トレック』でウフーラ役を演じて話題を集めた。

 そんなゾーイに監督のキャメロンのこと。そして、自身が演じたCGで作られたネイティリというキャラクターへの思いなどを尋ねてみた。

──今年は、『スター・トレック』でJ.J.エイブラムス、『アバター』でジェームズ・キャメロンと、ハリウッドを代表する2人の監督とお仕事をされました。2人の共通点などがあれば教えてください。

ゾーイ:両監督には、本当に素晴らしい体験をさせていただきました。2人はとても共通点が多い監督で、その1つが、ベストを尽くすこと。一緒に仕事をしていると、常にベストを要求されるんです。また2人とも、ディテールに対するこだわりも素晴らしい。そして、もっとも大きな共通点が、魅力的な女性の役を描ける監督である点です。

──今回演じたのは、パンドラという星の先住民であるナヴィ族の娘ネイティリという役。異星人を演じるために、どのような役作りをしたのでしょう?

ゾーイ・サルダナ

ゾーイ:肉体を鍛えることを要求される役だったので、これまでの経験の中でも、もっともチャレンジ精神を必要としました。また、肉体だけでなく、精神的にも鍛える必要がありました。というのも、ずっと撮影しっぱなしというわけではありませんが、撮影期間が1年半と、とても長かったからです。

 肉体面では(ネイティリも戦いに参加するため)、武術や馬術、アーチェリーも訓練しました。また、ナヴィ族が話す言葉も学んだし、独特な動きがあるため、その動きを、シルク・ドゥ・ソレイユの方を迎えて教わりました。こうした訓練は私だけでなく、ナヴィ人を演じた俳優すべてが体験しました。実際に撮影に入るまでに6か月間かけ、こうした準備をしたわけです。ですが、その間、私は毎日ハッピーでした。なぜなら、私は自分を「“ミニ”ジェームズ・キャメロン」と呼ぶくらい、仕事仕事という状況が大好きなんです。