米ロードアイランド州ウォリックに住むクリス・シアンシさん(51)は米スポーツ用品大手ナイキの株式を800株以上売却した。カンザス州ウィチタのケン・ワグノンさん(86)は相場下落時に押し目買いをした。コロラド州デンバー郊外のダグ・ジョンソンさん(53)は、自身の投資ポートフォリオをチェックした後、家族旅行の選択肢を調べ続けた。 ドナルド・トランプ米大統領の包括的な関税計画、その突然の一時停止、そして中国との貿易戦争の激化により、市場はジェットコースターのようになっている。ここ数日間で、米国株式市場は7兆7000億ドル(約1100兆円)もの驚異的な損失を被った後、急激に上昇し、10日には再び下落した。長期米国債の急激な売りは、アナリストや投資家を特に警戒させた。米国債は歴史的に市場混乱時の投資の避難場所となってきたからだ。