トランプ米政権が貿易相手国と行っている関税交渉を通じ、中国との取引を制限するよう圧力をかける計画であることが分かった。事情に詳しい関係者らが明らかにした。米政府は中国経済の孤立に向け、貿易パートナー国からコミットメントを引き出すことが狙いで、これと引き換えにホワイトハウスが設けた貿易や関税面の障壁を引き下げることを考えているという。米政府当局者らは70カ国・地域以上との交渉で、中国が交渉国・地域を経由して商品を輸出すること、中国企業が米国の関税を回避するために交渉国・地域に拠点を置くこと、また中国の安価な工業製品を交渉国・地域の経済に取り込むことを認めないよう求める方針となっている。こうした措置はすでに不安定な中国経済に打撃を与え、ドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席との将来的な会談を前に、中国政府の交渉力を弱めることを狙っている。具体的な要求は、中国経済との関わりの度合いに応じて国・地域ごとに大きく異なる可能性がある。
米、中国の孤立もくろむ 各国との関税交渉通じ
ベッセント米財務長官、「相互関税」譲歩と引き換えに貿易相手国に中国との取引制限を求める考え
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