ビジネス界で議論の的となってきた関税問題が現実的な価格問題に変わりつつある。米GEエアロスペースのような産業大手から仏LVMHや仏エルメスといった高級ブランド、さらに米通信大手ベライゾンなど、米国市場では関税のコストの少なくとも一部を消費者に転嫁する方針を表明する企業が増えている。高級バッグ「バーキン」などを販売するエルメスは先週、米国で価格を引き上げると発表。欧州から米国への輸入品に課せられる関税のコストを米国の消費者に全て負担させる考えを示した。衣類やおもちゃなど5ドル(約700円)以下の商品を取りそろえる米ファイブ・ビロウは価格の端数を切り上げまたは切り下げる計画を発表した。例えば、1.75ドルの「サリーハンセン」ブランドのネイルカラーは、ボトル当たり2ドルになる可能性がある。
米国で広がる値上げ、企業は腕の見せどころ?
LVMHの財務責任者、値上げは「画一的なものではない」
有料会員限定
あなたにおすすめ