米連邦地裁判事は2日、法律事務所パーキンス・クイを標的にしたドナルド・トランプ大統領の大統領令を違憲だとして恒久的に差し止めた。最も著名な法律事務所の一部を抑制しようとするトランプ氏の動きに対する、これまでで最大の決定打となるものだ。首都ワシントンの連邦地裁のベリル・ハウエル判事による今回の判決は、同様の大統領令に対して訴訟を起こしている他の法律事務所の案件を審理する裁判官にとって手本となりそうだ。厳しい言葉で書かれた102ページに及ぶ意見書は、政権の命令とその動機を非難し、この一件は弁護士の「不可欠な独立性」を確保するための基本原則に対する「前例のない攻撃」だと述べた。トランプ氏の3月6日の大統領令は、同氏の信用を損なう書類を作成した調査会社との関係を含め、パーキンス・クイがヒラリー・クリントン元国務長官の大統領戦で果たした役割をやり玉に挙げていた。また、同事務所がリベラル派の献金者ジョージ・ソロス氏と協力したことや、所内で多様性イニシアチブを採用していることも批判。命令は、同事務所の弁護士の連邦施設への出入りを制限し、各連邦機関に対して同事務所の顧客との政府契約を打ち切る措置を講じるよう命じるものだった。