米オープンAIは、人工知能(AI)事業を支配する主体の変更を断念した。サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)の将来を左右する権限は、2年前に同氏を一時的に解任した非営利組織(NPO)の手に実質的に残ることになった。オープンAIは、アルトマン氏の突然の解任と復帰の後、事業構造の変更に着手。アルトマン氏はこの動きを支持したが、共同創業者のイーロン・マスク氏は反対し、訴訟によって阻止しようとした。オープンAIは、営利のAI事業を支配しているNPOを何らかの形で維持しつつ、「パブリック・ベネフィット・コーポレーション(PBC)」という、株主だけでなく公共の利益も重視する企業形態に移行する計画だった。オープンAIは5日、市民団体のほか、カリフォルニア州とデラウェア州それぞれの司法長官室と協議した結果、営利化計画の断念を決めたと表明した。代わりにNPOが支配する営利子会社をPBCに変更すると発表した。
オープンAI、営利化を断念
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