ドナルド・トランプ米大統領は限界税率の引き上げを見送ることを決めた15日後に、再び引き上げに意欲を示している。トランプ氏は4月23日、年間所得100万ドル(約1億4600万円)以上のミリオネアに対する所得税率の引き上げ案に反対した。しかし、事情に詳しい複数の関係者によると、現在は年間所得250万ドル以上に課す所得税率の上限を37%から39.6%に戻す税制の支持を検討しているという。共和党は数日中に財政法案を発表し、月内の下院通過を目指しているが、トランプ氏の減税に関する提案内容の盛り込みに苦慮している。ただ、今回の動きは同党に一定の猶予を与える可能性がある。最高税率が上がれば上がるほど、共和党はメディケイド(低所得者向け公的医療保険制度)の大幅な削減を回避しつつ、他の税金を削減することが容易となる。また、富裕層への減税の財源として共和党は社会保障を削減しようとしているという民主党の非難をかわすこともできる。
トランプ氏、高所得者への増税に再び意欲
有料会員限定
あなたにおすすめ