高配当株への投資は特に効果的な投資戦略の一つだが、そのリターンを簡単に高められる方法がある。「時間とともに配当を着実に増やしている企業は、長期的に最高の市場パフォーマンスを上げる」という考えに基づき、何十本ものファンドの運用資金や保守的な投資家の何千億ドルもの資金が投資されている。配当成長は時として本末転倒になることがある。例えば、S&P500配当貴族指数(69銘柄)は、S&P500種指数の構成銘柄のうち25年以上連続で増配している企業で構成されるが、経営陣が1セントでも配当を増やせないと判断すれば「罰」を受ける。製薬大手ファイザー、ゼネラル・エレクトリック(GE)、通信大手AT&T、ドラッグストアチェーン大手ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは、いずれも配当貴族の称号を失った。石油大手エクソンモービルは5年前、その称号を失いかけたが、かろうじて維持した。