デレク・オルソン氏は自分の会社を経営するという高揚感を夢見て育った。数十年後、その夢は実現し、富を築いた。だがその方法は彼の想像とはやや違っていた。小学校のカーペットなどの床材を剝がす機械を製造する事業で成功したのだ。「それがどれほど魅惑的な仕事か説明しよう。米国の平均的な小学校には全長11キロメートルのカーペットが敷かれており、児童らは見事なまでに汚しまくる」。ナショナル・フローリング・イクイップメントの最高経営責任者(CEO)で2児の父であるオルソン氏は笑いながらそう話す。「だから小学校は基本的にほぼ毎年、夏に床材を張り替える必要がある。誰も知らないニッチな業種でありながら、誰もが必要としている」
米で増える「ステルス富裕層」 地味なビジネスに注目
カップホルダーや小学校のカーペットを扱う事業で金持ちへの道を切り開く
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