パレスチナのイスラム組織ハマスが2023年10月7日にイスラエルを攻撃したことを受け、イスラエル国民は反撃しなければならないとの思いの下に団結した。しかし、19カ月余りが経過した現在、多くのイスラエル国民は停戦を求めている。ハマスによる奇襲攻撃後の数日間は戦争への支持が広まった。しかし、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が掲げる戦争目的のうち、人質251人の解放とハマスの壊滅のどちらを優先させるべきか、国民の意見は分かれた。エルサレムを拠点とするイスラエル民主主義研究所が2024年1月に実施した世論調査では、イスラエル国民の意見はほぼ二分されていた。現在は状況が異なっている。イスラエル国民の約70%は、残りの人質の解放と引き換えに戦闘を終結させることを支持している。ハマスによるテロ攻撃の発生後、テルアビブをはじめとするイスラエル国内では数カ月にわたり、ネタニヤフ首相に人質の奪還を求める抗議デモが毎週行われ、そこでは戦闘終結を訴えるプラカードはほとんど見られなかった。しかし、現在はテルアビブの至る所に戦闘終結を求めるポスターが貼られている。
イスラエル国民に疲弊感、約70%がガザ戦闘終結を支持
有料会員限定
あなたにおすすめ