「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…！」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人／しない人の特徴」についてお伝えする。
Photo: Adobe Stock
「忙しい」と言う人は出世しない
あなたの職場は忙しい人が多いですか。僕が勤めるメガバンクは銀行なので毎日様々な事務の締め時間が決まっています。それを破ってしまうと、お客様の振り込みが確実に行われなかったりするのでどれも厳守する必要があります。
そのため日中の銀行員はとにかくピリピリしています。忙しいと余裕がなくなるので僕が新人の頃は日中に先輩に声をかけるのがどうしても苦手で、そのせいで仕事が遅くなって余計先輩から怒られてしまうことが日常茶飯事でした。
また、当時は忙しさから優先度が低い仕事を放置してしまうこともありました。こう言った状況になった時、忙しさを言い訳にするのは簡単なのですが、この行動はサイレント減点されるリスクが非常に高いです。仕事が終わらないことの言い訳に「忙しい」を使う人は残念ながら出世しません。
今回は、仮にそのような事態になった場合にどのように対処すればいいのかを解説します。
「忙しい」のパターンを分ける
それでは、このような事態を回避するにはどうすれば良かったのかを考えてみましょう。3つのケースでそれぞれ解決策があります。
まず一つ目は「最初から分かっていた場合」です。
仕事に着手するタイミングですでに時間通りに終わらないことが分かっていたのであれば、事前に仕事が終わらない可能性が高いことをその場で宣言しておく必要があります。事前に宣言するだけで、「仕事が終わらないのは自分が悪いのではなく、上司の仕事の振り方が悪い」ということになりますね。これにより、自分の評価を下げにくくすることができます。
二つ目は、「途中で仕事が終わらなさそうだと気づいたケース」です。
仕事は全て処理する時間が決まっているものではありません。自分が思っていたより一つの仕事に手こずった結果締切をオーバーしてしまうことも良くあることです。こう言った場合には、それらに気づいた瞬間に上司や先輩に報告することが大事です。また、その際に意識しなければならないのは、ただ終わらないと伝えるのではなく、なぜ自分の見込み通りに仕事が終わらなかったのか、次回以降はどのように気をつけるのかなどの再発防止策も明確に準備した上で報告することです。
日本の企業は一度目のミスには寛容です。ここで具体的にミスの内容と再発防止策を説明することで、上司から高く評価されるようになります。
