ランクダウンをしてしまった「2つの学部」は?

 逆にこの10年で大きく地位を下げたのが上智だ。特に看板学部である「外国語学部」の地位は下がってきている。10年前の『大学図鑑!2017』はICUよりも高い位置につけていた上智の外国語は、最新版ではICUに完全に抜かれ、同じ上智の法や総合グローバルなどにも抜かれている状況だ。

 かつては、「外国語」や「国際的」といったら上智のイメージがあったが、現在は各大学がグローバルを意識した学部をしっかりと設置しており、ライバルが増えたのも大きな要因だろう。

 とはいえ、まだまだGMARCHグループとの差は大きく、高いレベルで外国語を学びたい学生にはおすすめの選択肢だ。

 また、早稲田の教育学部も若干ではあるがそのポジションを下げている。もともとは政治経済学部を除いた文系学部のひとつとしてまとめていたが、『大学図鑑!2026』では教育学部だけが分かれるかたちで、下のポジションに位置している。

 早稲田の教育学部は私立大学の教育学部系としては依然として最高位につけているが、入試だけに目を向けると早稲田の他学部を志望する学生の滑り止めや、「どうしても早稲田に入りたい人」がまずは受験する学部といった傾向が強く、他学部との差はどうしても出てくる。

 ただ、上智の外国語同様に教育レベルは高く、知名度もあるため教員志望や教育関係のことを学びたい人にとっては、引き続き有力な選択肢だろう。

10年前に発刊された『大学図鑑!2017』の序列マップ

序列マップマップの見方と注意点
*このマップは大まかな目安です。同じ学部であっても学科や専攻によって事情は異なります。詳細は各大学別のページを熟読してください。
*縦軸の「エライ」は入試偏差値による序列とほぼ同じですが、「100%同じではない」ところを読み取ってください。
*横軸は、「講義の厳しさ」と「学生の姿勢」をミックスしています。
*無断転載禁止