「大学受験は一般入試で戦うのがあたり前」はもう古い考え方なのか。大学入試そのものの意味を考える

2025年6月20日 6:35

総合型選抜は「楽な道」ではない

――よく理解できました。総合型選抜はどうでしょうか。

びーやま：これは大学によっても本当に形式や課す内容がバラバラなので、一概に語るのがむずかしいですが、ただ一つ言えるのは決して楽な方式ではないということです。

　多くの場合は一般入試ほどではないですが、学力もそれなりに問われますし、それ以外の能力も求められます。面接もやって小論文もやって、学力テストもやって、場合によってはグループディスカッションやプレゼンテーションもあります。

　正直、コスパはよくないので、「楽そうだから」みたいなので受けるのは、本当に間違いなのでやめたほうがいいです。

　イメージ的には新卒の採用選考に近いなと感じていて、とにかく対策に時間がかかります。そのため、ペーパーテストの勉強しながら両立というのがむずかしいので、覚悟が必要です。

　ですので、総合型選抜に関しては、指定校推薦とかとは全然性質が違くて、「どうしてもこの大学でこの勉強がしたい！」みたいな目的が明確な学生向けだと考えるのがいいでしょう。

――本当に時代は変わりましたね。

びーやま：そうですね。僕が受験生だった頃からも今の変化は考えられません。

　ただ、それぞれの学生にあった形で大学を受けられるようになったのはいいことですから、ちゃんと自分のやりたいことや特性を考えて選択してほしいなと思います。

――最後に学生へのメッセージはありますか？

びーやま：どの方法を選ぶとしても「楽したい」というのはやめましょう。一般入試はシンプルに勉強に向き合わなければいけないですし、指定校推薦は日々の積み重ねが必要です。総合型選抜はそもそもの熱意がなければいけません。

　方式は増えましたが、それは楽できる道が増えたわけではないので注意してほしいなと。やはりベースは毎日やれることに全力で取り組むということですから、頑張ってほしいなと思います。

――ありがとうございました。大変勉強になりました。

びーやま［著］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ（たまにポンコツ）で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん［協力］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退（現役合格）。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。