「Fラン大学はいっても意味ない？」。定員割れ大学は淘汰されていくのか。大学にいく意味と条件を考える

2025年6月21日 6:45

どんな理由であっても「勉強」からは逃れるべきではない

――もうひとつの理由はなんでしょうか。

びーやま：成長面です。先ほどお話しした勉強面とも当然関連しますが、Fラン大学に行って人は本当に成長できるのかというのは考える必要があると思います。

　もちろん、Fラン大学で勉強に目覚めたり、スポーツに励んだり、資格の取得をしたりすれば成長できたと言っていいでしょう。その覚悟を持って進むならいいです。

　ただ、「将来の可能性を広げるために」というゆるい理由は絶対に避けるべきでしょう。これでは絶対に成長できません。

　なぜなら、これまで頑張ることができなかったからFラン大学に進学するわけで、そんな人がどうしてこれから頑張って可能性を広げると言えるのでしょうか。

「これから心を入れ替えて頑張る」と言うのであれば、じゃあ今もすでに頑張っていなければおかしいよねというのは常識だと思います。

　日々、社会で戦っている社会人の方ならわかると思いますが、頑張っていない人の「頑張ります」は通用しないですよね。

――よく理解はできたのですが、やはり厳しいというか。残酷ですね。

びーやま：そうですよね。僕もそう思います。でも、それも含めて自分の責任なのが世の中です。

　僕は、「将来の可能性を広げるため」という理由で大学に行くのはいいと思うんです。実際、それで成長できた人もたくさんいます。

　ですが、それはちゃんとした大学じゃないとダメだと思うんです。ちゃんとした大学に入れるだけの思考力があるから、人との出会いにも、大学での学びにも積極的になれて成長できると考えています。

「勉強は嫌い。でも大学で可能性は広げたい」というのは都合がよすぎるんじゃないかと。

――おっしゃる通りですね。ただ、いいところに目を向けてみるとFラン大学は地元企業への人材提供の場として機能しているというケースもあるみたいですが、その点はいかがですか。

びーやま：いいことだと思います。

　ただ、それでも勉強を疎かにしていい理由にはなりませんよね。理想は「ちゃんと勉強ができる優秀な人材」を地元企業に送り込むことですから。

――勉強からは逃れられないわけですね。

びーやま：そうです。

　というか、Fラン大学に限らずですが、勉強から逃げるなら進学はやめましょう。

　僕は多くの学生に大学進学してほしいですが、それ以上にちゃんと本質は見極めてほしいとも考えています。ガリ勉になれとも、勉強以外はするなとも思いませんが、ちゃんと勉強に向き合うということはしてほしいなと。

　また、経営のためとはいえ、学力を度外視して大学を運営しようとしても、それは学生側からしても魅力的とはならないですから、どこかで破綻してしまうというか、少しずつFラン大学は淘汰されていってしまうんじゃないかと感じます。

――ありがとうございました。

びーやま［著］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ（たまにポンコツ）で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん［協力］
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退（現役合格）。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。